◆ バーナンキの背理法 2(モデル):  nando ブログ

2008年10月17日

◆ バーナンキの背理法 2(モデル)

 バーナンキの背理法を説明するモデルとして、わかりやすいモデルを示す。

 ──
    ( ※ 本項の実際の掲載日は 2010-07-09 です。)


 前項 では、バーナンキの背理法を説明するモデルとして、「冷蔵庫を押す」というモデルを示した。また、池田信夫は、これを改めて、「冷蔵庫を傾ける」というモデルを示した。

 よりわかりやすいモデルを示そう。いっそう直感的で、わかりやすい。

 ──
 
 例1。
 雪崩のモデル。
 雪が積み重なる。少しずつ積み重なっても、雪崩は起こらないが、ある程度まで積み重なると、一挙に大規模な雪崩が起こる。


 例2。
 箱を積み重ねる。少しずつ積み重ねても、箱の柱(トーテムポール状)は崩れないが、ある程度まで積み重ねると、一挙に大規模に崩れる。
(下図)

totem.gif





 ここで、次の対応がつく。(比喩で。)

  ・ 箱を積み重ねる …… 量的緩和をする
  ・ 箱が少し崩れる …… マイルドインフレ
  ・ 箱が崩れない   …… 流動性の罠
  ・ 箱が崩れる     …… ハイパーインフレ

 
 量的緩和論者(リフレ論者)は、次のように主張する。
 「箱を積み重ねれば、上の方が少し崩れるから、横で待ち受けている人が、落ちた箱を受け取れる」

 現実には、次のようになる。
 「ある程度までは、いくら積み重ねても、上の方は崩れないから、横で待ち受けている人は、一つも受け取れない。しかし、ある程度を越えると、全体が一挙に崩壊するから、横で待ち受けている人は、一つだけを受け取るのではなく、莫大な箱を落とされて、つぶされてしまう」

 ──

 ここでの本質的な意味は、こうだ。
 「この現象は不連続である」


 小さな穴のあいた器ならば、そこに水を少し入れると、水が少し漏れるようになる。水をたくさん入れると、たくさんの水が漏れるようになる。多く入れれば入れるほど、多くの水が漏れる。これは連続的な関係だ。
 一方、箱を積んで柱にする場合は、まったく異なる。ある程度までは、柱はまったく崩れない。しかし、ある程度を越えると、一挙に全体が崩れる。
 このように不連続的な現象がある。

 にもかかわらず、「連続的になるだろう」()と思い込んでいるところに、「量的緩和論者」(リフレ論者)の勘違いがある。

 「少しずつ量的緩和を増やせば、少しずつ物価上昇が起こるだろう」という発想。)



 [ 付記 ]
 上記の「箱のモデル」を使えば、バーナンキの背理法は、次のような論理となる。

  (i) 箱を無限に積み重ねることは不可能である。
  (ii) ゆえに、箱を積み重ねれば、必ず崩れる。
  (iii)ゆえに、箱を3段積み重ねれば、必ず崩れる。


 《 注釈 》
 (ii) では、「何段積み重ねるか」ということが、曖昧になっている。
 (iii)では、その曖昧さを利用して、3段の場合に強引に当てはめている。
  
posted by 管理人 at 21:57 | Comment(1) | 経済 このエントリーをはてなブックマークに追加 
この記事へのコメント
 最後に [ 付記 ] を加筆しました。タイムスタンプは上記 ↑
Posted by 管理人 at 2010年07月10日 21:59
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。