◆ 日米 FTA を拒否せよ:  nando ブログ

2017年05月21日

◆ 日米 FTA を拒否せよ

 米国は、TPP を否定した上で、日米 FTA を結ぼうとしている。日本はこれを拒否するべきだ。

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 米国は日米 FTA を結ぼうとしている。
 《 米商務長官「日米FTAを希望」 インタビューで明言 》
 ロス米商務長官が朝日新聞の単独インタビューに応じ、先月始まった日米経済対話の先行きについて「我々の希望は、最終的に日米の自由貿易協定(FTA)を結ぶことだ」と語った。
 ロス氏は米国が離脱を決めた環太平洋経済連携協定(TPP)を引き合いに出し、「TPPでは日本もいくらか譲歩しており、今後の協議の合理的な出発点になる」と説明。TPPのような多国間交渉よりも、二国間の方が譲歩を引き出しやすいとされており、TPPの一部ルールを土台としつつ、日本により高い市場開放を求めていく考えを示唆した。
( → 朝日新聞 2017-05-21

 この方針は、「多国間交渉よりも、二国間交渉の方が、(圧力をかけやすいので)米国に有利だ」と思っているからだ。
 しかしこれは、「米国に有利」=「日本に不利」ということなのだから、日本はこれを拒否するべきだ。当然の論理的帰結ですね。あっさり結論が出る。



 【 補説 】
 ついでだが、貿易交渉というのは、多国間で交渉するから、自由化の幅が広がる。たとえば、前項では「サウジアラビアへの武器輸出」という話を述べた。
 つまり、米国とサウジとの関係では、米国が大幅な貿易黒字となるのだ。だから、特に2国間だけで帳尻を合わせる必要はないのだ。

 一般に、2国間だけで帳尻を合わせようとするなら、自由化の幅は狭くならざるを得ない。
 こんな貿易の基本も理解できていないようでは、貿易交渉は成立しないだろう。馬鹿と話をするのは、時間の無駄だ。
 トランプ政権は交渉を 単に「圧力をかければ相手は譲歩する」とだけ思っているのだろう。
 こんなこともわからないで、「俺様の言うことを聞け」とばかり告げる米国は、ただのジャイアニズムであるにすぎない。


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ドラえもん ジャイアン猛言トランプ

 こういう身勝手丸出しな相手とは、交渉しないのが最善だ。日本としては、「日米FTAを拒否する」と明言した上で、他の国々と TPP の(部分的な)履行を実施すればいい。
 すると、どうなるか? たとえば、牛肉などの畜産物では、関税引き下げの効果で、米国産が大幅に減少して、オーストラリア産とニュージーランド産の輸入が増えるだろう。
 このことで、日本は、畜産物の輸入先が米国からオーストラリアとニュージーランドに代わるが、日本自体の損得はない。単に、米国と、オーストラリア・ニュージーランドとの間で、損得が発生するだけだ。(米国が損、オーストラリア・ニュージーランドが得。)
 だから、米国のことはほったらかして、日本・オーストラリア・ニュージーランドとの間で、TPP の部分実行をすればいい。米国があとから入りたがったら、入れて上げればいい。ただしその条件は、先に決まった「 TPPの合意条件」のままだ。
 以上が最善だろう。
( ※ つまり、日米FTAは拒否して、TPP だけを実行する。)



 [ 付記 ]
 米国にとって、「米抜き TPP」の意義はどうか? 
 米国だけが(TPPに加盟していないので)損する。国別割り当てを失い、対日輸出が激減する。牛肉などの対日輸出ができなくなる。(国別枠を失う。)
 その一方で、米国は TPP 加盟国に仕返しもできない。(仕返しとして、対米輸出の制裁をできない。やれば WTO 違反となる。)
 以上の両面からすると、「米抜き TPP」は、米国にとっては一方的に損する(TPP の有利さを失う)だけだと言える。



 【 関連項目 】
  
 → TPP の全容(交渉結果): Open ブログ
posted by 管理人 at 11:07 | Comment(0) | 経済 このエントリーをはてなブックマークに追加 
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