◆ 消費税は必ず上がる:  nando ブログ

2020年08月06日

◆ 消費税は必ず上がる

 コロナ対策のために政府はすでに莫大な金を支出している。これを補うために、消費税は必ず上がる。 12%〜 15%は必須だ。

 ──

 すでに「一律 10万円の給付金」が出た。これをもらって、「タダでもらえた」と思っている人が多いようだが、タダでもらえるはずがない。その金は「将来の増税」でまかなうに決まっている。とすれば、今は 10万円をもらっても、将来には 10万円の増税が必ず来る。(当り前だ。)
 で、その増税は、たぶん消費税の増税という形を取るだろう。すると、消費税が 12%〜 15%になるのは必須だ。

 すでに「 10万円の給付金」があったが、それとは別に、GoTo キャンペーンやら、各種の休業補償やら、雇用調整金やら、兆円単位の金がポンポンと出ていく。総額では 100兆円ぐらいになりそうだ。こうなったら、将来の増税は、20% を越える可能性さえある。

 では、それを避けるには、どうすればいいか? もちろん、無駄な支出を避ければいい。「一律 10万円の給付金」ならまだしも、特定の業種に絞った給付金( GoTo など)はすべて削除した方がいい。休業補償も同様だ。そういうふうにして出費を削れば、将来の増税も避けられる。

 一方、逆に、「コロナの感染阻止のために休業補償を出せ」という声も多い。だが、そんなことを実施したら、今後の消費税増税はいっそう大がかりになる。「 10万円の給付金」だけなら、「消費税 12%」で済みそうだが、各種の休業補償を積み重ねると、15%を越えることもありそうだ。
 そういうことまできちんと考えるべきだ。「政府は休業を命じた上で、休業補償の金を出せ」という人が多いが、そういう人は、「その金は自分のポケットから出されるのだ」と理解しておくべきだ。別に安倍さんが5兆円を出してくれるわけではない。その金を出すのはあくまで国民なのだ。
 「自腹」という言葉をちゃんと覚えておこう。



 [ 付記1 ]
 なお、「消費税増税」で帳尻を合わせるというのは、最善の方法である。
 最悪の方法は、「一切合切増税をしないこと」である。すると、どうなるか? 政府は国債を数兆円も発行するが、そんなに巨額の国債を(1年だけならともかく)何年も購入し続けてくれる人はいないから、国際は売れ残る。すると、国債は暴落する。金利は上昇する。同時に、貨幣価値が低下して、大幅ななインフレが発生する。
 これまでは「信認」によって保たれていた円が、一挙に信認を失って、通貨としての価値が暴落する。「1ドル =200円ぐらいにまで下がり、同時に、海外からの輸入物価は2倍になる。輸入していた農産物は2倍の価格となり、国産品も飼料や燃料の値上げのせいで 1.8倍ぐらいまで価格が上がる。その一方で、景気悪化と解雇のせいで、給料はほとんど上がらない。国民の実質的な年収は一挙に半減する。失業者も膨大に出る。
 たかが5%ぐらいの消費税アップを拒んだせいで、貨幣価値の信認がなくなって、一国経済が破壊されるわけだ。

 これに似たことは、かつて1度あった。石油ショックのときだ。物価は年率 30%を上回る上昇となった。翌々年以後は不況となって、倒産と失業の嵐が吹き荒れた。……このころの経済は、戦後では最悪だった。それが再来するかもしれないのだ。コロナで疲弊した状況で、泣き面にハチという形で。
 
 [ 付記2 ]
 「信認」をなくすと、経済が一挙に崩壊する。こういう「突発的な崩壊」については、前にモデル的に論じたことがある。
  → バーナンキの背理法(「流動性の罠」批判):  nando ブログ
  → バーナンキの背理法 2(モデル):  nando ブログ

 「今は一歩進んでも大丈夫だから、さらにあと一歩進んでも大丈夫さ」
 と思っていると、あるとき突然、断崖に達して、一挙に奈落の底に落ち込むのだ。

 経済では、それは、「信認」をなくしたときに訪れる。そして、「信認」をなくすというのは、心理的なものであるから、人々が心理的に考え方を変えただけで、状況は激変するのである。
 かつてギリシア経済が信認をなくしたときにも、状況は激変した。以後はまともに回復することができなくなった。……その日が来るまでは、ギリシア国民は浮かれていたのだが。
( ※ 是正できるうちに是正していないと、どうにも是正しがたい悲惨な状況が訪れる。忙しくて無理を積み重ねたあげく、体を壊してしまうようなものか。)
 
posted by 管理人 at 07:22 | Comment(23) | 経済 このエントリーをはてなブックマークに追加 
この記事へのコメント
内閣不支持率が支持率を大きく上回り、野党の批判が怖いと臨時国会招集に応じない今の状況で上げられないでしょう
民主党が5%から8%に上げた後どうなったか、上げれば間違いなく選挙で大敗しますからね。
日本の実情は貯蓄ゼロ世帯が3割、30代以下の就労世帯の貯蓄「マイナス570万円」、年収300万円以下の労働者が2千万人以上、非正規雇用率38%、一人親世帯の貧困率51%、大学生の有償奨学金受給率50%超、貧困水準生活者2千万人とこれ以上の消費税増税には耐えられませんよ。
彼らにもっとひどいことになるといっても通じませんよ、どっちでも死ぬしかないのは同じですから
つまりもう詰んでます
Posted by 通りすがり at 2020年08月06日 23:42
 今すぐは無理でしょうし、上げるべきでもないです。
 上げる時期は、現実的には5年後と見るべきかな。別に急ぐ必要はないし。
Posted by 管理人 at 2020年08月06日 23:53
今こそタンク法の出番では?
Posted by XFER at 2020年08月07日 00:08
先生は消費税増税は不況期には間違った政策だとおっしゃっていたように思うのですが
Posted by まる at 2020年08月07日 03:48
> 不況期には間違った政策

 あと3年ぐらいは不況なので、増税は無理でしょうし、しない方がいい。5年ぐらいたてば、不況というほどではないので、増税はできる。

> タンク法

 一律十万円で、タンク法は部分的に実現されました。ただし、現在は「超不況期」なので、十万円ではとても足りないのですが。焼け石に水。
 だったら百万円を配ればいいかというと、そう簡単でもない。タンク法だと、配った分は必ず回収する必要があるので、やはり将来の増税が必要となる。
 現状では、「休業を続けて、大金の休業補償をする」よりは、「休業をなくすように、感染の拡大を阻止する」方が賢明です。

 ただし、「夏の感染で、冬の感染を阻止する」も考え方としては、ある。それに従うなら、やはり休業補償は必要ない。
 どっちみち、(コロナ対策としては)大量の金を配らないで済む方法が好ましい。なぜなら国民一律に配るのではなく、偏りのある配り方だから。

 国民一律に配るタンク法の実施は、コロナ対策ではなく景気対策として実施するべきだが、今はその時期ではない。生産拡大が望める時期ではないので。
Posted by 管理人 at 2020年08月07日 07:39
読みました。これは片手落ちの理論です。この考えが正しいなら、消費増税5%と言わず、3000京倍くらいやればいいです。一瞬で数億年分の税収稼げて言うことなしです。
Posted by やまさん at 2020年08月07日 08:20
 金をもらったら、同額をいつか返す必要がある、と言っているだけです。
 もらってもいない金を返すわけがありません。
Posted by 管理人 at 2020年08月07日 08:48
>>金をもらったら、同額をいつか返す必要がある

それなら、1000京年先に返済してもいいと考えます。

そもそも、経常収支が黒字でかつ外貨準備高が1兆ドル以上持っているのなら、円の信認が崩れて円が暴落する分、外貨準備高の価値が莫大に膨れ上がるので一気に超金持ち国になりめでたしめでたしとなります。実は円の信認が崩れるとこれまたいいことづくめです。
Posted by やまさん at 2020年08月07日 09:28
他にもまだ案はあります。
政府が永久債(償還期限のない国債)を発行してそれを日銀が買うのです。これならはなから帳尻合わせは不要です。
Posted by やまさん at 2020年08月07日 13:04
別の要因で消費増税は将来あるかもしれませんが、
今回の政府支出増を増税で返済する必要は全くありません。
そもそも国民の借金ではないので国民が返す必要は
ないのです。
国内で適切に借り換えている限り、政府の負債分、
国民の資産が増えているだけですので。
多少のインフレはむしろ望ましいところでしょうが、
数十兆円規模程度の国債残高増では、その兆しも
円暴落の気配も現実に全くありません。
国債残高の増分のお金が増えているだけです。
Posted by たろう at 2020年08月07日 19:41
 「頭の毛を1本抜いてもハゲにならない」
 と主張した人の毛を、次々と抜いていったら、ハゲになってしまいました。
 そのとき初めて、彼は自説の誤りに気づきました。
 「しまった! しかし今さら、手遅れだ! ハゲは元には戻らない!」
Posted by 管理人 at 2020年08月07日 21:40
もう既に国債刷りまくり、日銀買いまくりで貨幣価値は激減のはずですが、現実にはしていません。
海外勢が日本以上の国債すりまくり、中央銀行買いまくりをやってるから(笑)。
で、本来なら原油超高騰になってパニックのはずですが、原油も掘りまくりの超だぶつきなので、これまたセーフ。マジラッキーです。良かったですね。
Posted by 横レス at 2020年08月07日 22:32
コロナ禍での景気回復のステップは、
1)マスク義務化、会食時のマナー考慮等、日常を回復させる。
2)生産量の回復を見てから、需要喚起の為、一律バラマキ
3)インフレが過熱しそうなら、消費税増税で調整

今は供給能力が足りないのでバラマキ実行しても使いどころが無い、という事でしょうか。
Posted by XFER at 2020年08月08日 08:59
今回は、弘法にも筆の誤り ですね。
(弘法=南堂)
Posted by hoto at 2020年08月08日 09:23
「今すぐ上げよ」と「いつかは上がる」とを、区別しましょう。

XFER さんが正解です。
Posted by 管理人 at 2020年08月08日 09:46
増税の可能性はわかりました。
ですが増税するのが他の区分ではなく、消費税であるのが考察されていないようです。
Posted by 通りすがり at 2020年08月08日 10:02
 所得税増税や法人税増税も組み合わせるのがベストだが、自民党がそれらの増税を嫌がる。
 日本人は自民党が大好きなんだから、自民党のなすがままになるしかない。イヤなら自民党を政権から引きずり下ろすべきだが、無理っぽい。たとえ破滅しても自民党といっしょにいたがるんでしょう。心中かな。
Posted by 管理人 at 2020年08月08日 10:20
かつて民主党は消費税増税反対を唱えて政権につきましたが、ついたら反故にして増税しました
看板は変わってますがその時と同じ人間が在籍する党にはいれたくありませんね。
自民党が好きというより他にまかせたら自民党より悪くなったんだから余計なことしないだけ自民党がましです
Posted by 通りすがり at 2020年08月08日 20:09
> 民主党は……増税しました

 記憶が改変されていますよ。増税したのは全政党です。自民党も含まれます。いっしょに増税に賛成票を入れました。

> 余計なことしないだけ自民党

 消費税8%を実施した(2014/4/1)のも 10% にしたのも、民主党政権の時代(2009〜2012)だと思っているわけだ。

 歴史を改変して記憶する人が多いんだから、自民党が強いのもうなずける。
Posted by 管理人 at 2020年08月08日 21:18
2012年6月野田首相の時代に2014年から消費税8%に上げる法案が可決されました。
上がったのは自民党政権時代ですが法案が可決されたのは民主党政権時代、詭弁をろうして無理やりにしか批判する程度の人間だから自民党が支持される理由を他の日本人は馬鹿だからと思い上がったことをいうんでしょうね
Posted by 通りすがり at 2020年08月08日 21:28
 法案が可決されたというよりは、民主党と自民党が合意して可決したんですよ。ちゃんと主語を入れましょう。
 そうすれば、主語を勝手に入れ替えていることの誤りを認識できます。
Posted by 管理人 at 2020年08月09日 00:19
> 反故にして増税しました

 それは話が逆だ。
 参院選の前に、突然、消費税増税を唱えて、惨敗したのが、菅直人だ。正直なバカ。
 選挙の前には増税を隠して、選挙後には一転して8%と 10の増税をしたのが、安倍政権だ。悪賢い利口者。

 あなたは、バカと利口を逆に認識している。民主党を嘘つきの利口者だと持っているようだが、民主党は正直な馬鹿者だ。嘘つきの利口者は、民主党ではなく、自民党だ。
 ちゃんと事実を認識するべき。
Posted by 管理人 at 2020年08月09日 00:43
日銀保有分は実質返済義務なし、利払い不要だから、財政再建は半ば達成しているのですよ。
日銀が買っても買っても金利は上がらないし、少しもインフレにならない。
国債が暴落したら日銀が買い取ればいいだけで何を心配しているのやら?
Posted by あさひ at 2020年08月13日 17:08
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