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朝日新聞の記事が報じている。
今度は「英国からの離脱」を探る不協和音を奏で始めている。
今年1月の世論調査によると、今後5年以内に、英国に残るか統一アイルランドに加わるか、北アイルランドの帰属をめぐる住民投票を「すべきだ」と答えた人は 51%にのぼり、「すべきでない」と答えた人の 44%を引き離した。アイルランドへの帰属を主張する地域政党シンフェイン党はこの機を逃さず、南北アイルランド統一の是非を問う投票の 25年実施に向けて勢いを増している。
一方、同じく「望まぬ離脱」を強いられたのがスコットランドだ。ロンドンの中央政府に対する怒りが野火のように広がり、「連合王国」からの独立機運が高まっている。
もともと独立議論がくすぶる地域で、14年にはその是非をめぐる住民投票も実施された。このときは独立反対が 55%で英国への残留が決まったが、今や各種世論調査では票が拮抗(きっこう)し、独立派が勝ることもある。
独立を推進するスコットランド自治政府のニコラ・スタージョン首席大臣(首相に相当)は、……独立の是非を問う2度目の住民投票の実施を提唱する。公約に盛り込んで戦う地方議会選挙は、5月に投開票を控えている。人々が英国からの「離脱」をどれぐらい望むかが、結果を左右する。
( → (誤算 EU離脱後の英国:下)北アイルランド、「奇策」の代償 通商上はEU側、帰属問題再び:朝日新聞 )
北アイルランドとスコットランドが、英国から独立しようとしているわけだ。
スコットランドについては、1年ほど前にも、同趣旨の記事を書いたことがある。
→ スコットランドが独立へ : nando ブログ
このときは、まだ英国の EU 離脱は(一応成立したが)完了していなかった。だが、昨年末に離脱が完了した。
→ イギリスにとって新時代始まる EU離脱完了 - BBCニュース
それまでは法制度だけの「離脱」で、実質的には「暫定措置」の形で旧体制が継続していた。それが昨年末に終わって、本年からは新体制となった。それにともなって、北アイルランドとスコットランドでは不便がいろいろと起こっている。( → 朝日記事 )
このあと、不便さはどんどん増すので、北アイルランドとスコットランドでは独立の動きが強まるだろう。
そして、それは、私が最初から予測しておいたことだ。
→ スコットランドが独立へ : nando ブログ(リンクあり)
詳しい話は、上記記事を参照。
本記事では、新しい見解を示すというより、現在の情勢を伝えることを目的とした。