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( ※ 本項の実際の掲載日は 2011-02-06 です。)
TPP(関税撤廃)が話題になると、「日本の農業を保護せよ」という反発が高まる。次のように。
「日本は食糧を自給することが大切だ。なのに、農業保護をやめたら、日本の農業は壊滅する!」
これはまあ、エコ信者が「エコのために金を寄越せ」と叫ぶのと同じで、食糧自給論者が「農業のために金を寄越せ」と叫んでいるわけだ。
しかし実際は、金を与えなくても、日本の農業は生き残ることができる。
有益な新聞記事があるので、一部抜粋しよう。
北海道美幌町。氷点下の寒空に、築50年余の工場から白煙が立ち上り、甘い香りが漂う。日本甜菜製糖の美幌製糖所。地元で収穫された砂糖原料のテンサイがベルトコンベヤーで運ばれ、次々と精製されていく。──
農閑期を利用した農家ら約250人が働く町内有数の工場だ。太田良知所長(58)は「もし自由化で海外から安い砂糖がそのまま入ってくれば、我々はいよいよ石炭産業のようになる。いつまで続けられるか」と心配する。
ここ数年、国産糖の卸売価格は1キロあたり170円前後なのに対し、豪州産は50円で3倍以上の開きがある。それでもやってこられたのは、328%まで設定できる高い関税と、輸入品を買う国内の製糖メーカーから年間500億円の「調整金」を取り、価格差を埋めてきたからだ。
砂糖は、国産と外国産の品質差がなく、高付加価値化で勝負することも難しい。農林水産省は、保護をなくせば、沖縄県や鹿児島県のサトウキビを含め年間1500億円の生産がゼロになり、「全国3万5千戸の甘味作物農家は壊滅する」とみる。
ただ、関税撤廃で、すべての品目が壊滅するわけではなさそうだ。たとえば、1991年に輸入制限が撤廃された牛肉。関税率は段階的に下げられ、いまは38.5%。91年当時、全国に22万1千戸あった肉牛農家は7万4千戸(10年)へと、3分の1に減ったが、先進農家はコスト削減と高品質化への取り組みを加速させている。
( → 朝日新聞 2011-02-06 )
つまり、農産物から砂糖を精製するような「農業系の工業」や、その原材料の生産では、日本の農業は壊滅状態となりそうだが、普通の農業(野菜や畜産)ならば、国産品も立派に対抗できる。
たとえば、米は、部分的に輸入が認められているが、輸入品はまったく人気がない。国産品は十分に対抗できる。(もともと米の価格はたいして高くない。1個 100円以上もするパンに比べて、圧倒的に安い。)
野菜だって、たいていの野菜は、国産品が十分に競争力がある。
牛肉だって同様だ。畜産農家の数はどんどん減っているが、牛肉の生産量はほとんど不変である。次にグラフを示す。
→ 拡大画像
( ※ このグラフは、農林水産省の畜産物流統計に基づいて、私がグラフ化したもの。)
図を見ればわかるように、一時的に減ったり増えたりはしているが、長期的には牛肉の生産量はほとんど不変である。牛肉の関税が大幅に引き下げられたからといって、日本の牛肉生産が壊滅したわけではない。ではどうなったかというと、安価な輸入牛肉が大量に輸入されるようになって、日本の家庭の食卓には牛肉が頻繁にのぼるようになったということだ。(外食でも焼き肉レストランがある。)
仮に、現状で「牛肉の関税を大幅引き上げ! 牛肉の輸入廃止!」なんてことになったら、日本の食生活は惨憺たるありさまとなるだろう。(おぞましい。)
それにしても、輸入牛肉をさんざん食べている農家が、「農産物の関税撤廃反対!」と唱えるなんて、自己矛盾もはなはだし。そう思うのであれば、輸入牛肉を食べるのをやめて、国産牛肉だけにするべきだ。
たとえば、1キロ1万円以上の神戸牛とかね。 (^^);
赤身 霜降り(お勧め)
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結論。
砂糖のような工業的な農産物はともかく、牛肉や野菜や米の生産では、日本の農業は壊滅状態になることはない。500%以上の高率関税を設定する必要はない。せいぜい 50%程度の関税があればいい。この程度の関税でも生き残れないような農産物は、あっさり廃止してしまっても差し支えない。
[ 付記 ]
50%程度の関税をかけたら、その関税による収入を、離農する人々に与えればいいだろう。そうすれば、離農した人々は、遊んでいても、その金を受け取ることができる。しかも、その額は、超巨額だ。(自分の生産した砂糖にかかる金額ではなく、輸入砂糖全体にかかる金額だから、途方もない巨額となる。)
その超巨額の金を、政府(国庫収入)に入れずに、離農した砂糖農家(ごく少数)だけで分配すれば、彼らは遊んでいても、大幅に利益を得ることができる。
しかも、日本人全体も、砂糖価格の大幅な引き下げにより、大きな利益を得ることができる。
利益を得ないのは……甘いものを食べすぎて、太ってしまう人だけだろう。 (^^)
【 関連項目 】
→ TPP(関税撤廃)
今回の記事でどうしても訂正したほうがいいと思った部分があるのではじめてコメントします。
>>1キロ1万円の神戸牛とかね。
この部分は削除したほうが共感を得られやすいと思います。
国産の品でもブランド品以外では安く手に入ります。
近所のスーパーに行かれたらわかると思うのですが安売りしていれば国産でも400円/100g切ることもあります。
それなのに国産=最高級の神戸牛で例を出すのは極論を出して話をする人だと勘違いさせるかもしれないからです
文章を書くのが物凄く苦手なので幼稚な文章になっているかもしれないのですが、貴方のブログは出来るだけ公平に見て欲しいのでお願いいたします
1キロ1万円は、1000円/100g ですから、大差ないと思いますが。送料込みでも、2倍ちょっとしか違わない。ちなみに、私がふだん食べるのは、100円/100g の激安豪州牛肉(赤身)ばかりです。私から見れば、400円/100g も 1000円/100g も、大差ありません。
どうせ贅沢をするなら、輸入品と大差ない品質のものを 400円/100g で買うよりは、ずっとおいしいものを 1000円/100g で買う方がいいです。400円/100g のを 250g買うより、 1000円/100g のを 100g買う方が満足度が高い。
その意味で、上記の神戸牛はお勧めです。(400gなら 4200円です。)
だけど……もともと「とかね」と例示しているだけだし。そもそもウケ狙いの冗談だし。 (^^);
笑って聞き流すのが、正しい読み方です。
しかしまあ、冗談であることを理解してもらうために、顔文字を付け足しておきます。蛇足なんだけど。
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調べ直したら、400g 4200円 の方は評価は高くなく、400g 6,300円の超高級品の方が人気が高いので、そちらも紹介しました。やはり、どうせ国産品を買うなら、うんと高い方がいいです。外国の人からも人気で、高評価のコメントがあります。引用すると下記。
I've ordered several times from 神戸牛すき焼き肉 for my parents. My parents have always been extremely satisfied with all the products I've ordered. They said "fast shipping and a really great taste!"
私もたまに国産品を買うけど、安めのを買うとたいてい後悔する。読者にも勧告しておきます。安めの国産品だけはやめた方がいい。国産品を買うなら、いくらか高めの方がいい。そして、ここが大事だが、店による違いを理解することだ。店ごとに品質が全然異なるので。また、部位ごとにも、かなり差がある。(特に、タンやテールを買うと、後悔しがちだ。)
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なお、本題に戻れば、「400円/100g の国産牛肉を食べよ」と主張する農家は、あまりにも浮世離れしている、というしかない。冗談じゃないですよ。
ついでだが、味と値段のかねあいでのベストは、ヨーカドーの自社契約養育の牛肉です。 特売で 128円/100g だが、値段のわりにはとても品質がよい。特売日が稀なのが難だが。
ではなさそうだ。
にっぽんサイコーが本当なら、TPPでは、人的
移動の自由化(低賃金労働者の移民受け入れ)や、
市町村レベルでの公共調達ですら英語での公示の
義務化、看護師等の資格試験の英語での受験を
認めるなどが条件になると言う、TPP参加に
は日本の姿そのものを変える覚悟が必要なのかも
しれない。
TPPは米国の中国への牽制カードの一つと考え
る識者もいる。
自分の文章が下手なせいで変な勘違いをさせて申し訳ありません。
金額云々や味がどうのではないので、本文の内容と全く関係ないコメントを再度させていただきます。
@ 指摘した個所の意図として「反対するのであればせめて国産の肉しか食べるなよ」
A 国産食べるなら最高級品の神戸牛とか食えよ(冗談?)
高い国産牛を食べることに意味があるとは思いますが、@の内容ととAの冗談?に関連性が全くないと感じたからです
安い国産牛を食べるぐらいなら、対して味が変わらないんだしもっと安い輸入肉食べたほうが良い
という意見はあるとは思いますが、@の話とは別です
@は国産の肉(まぁ肉だけに限った話ではないのでしょうがここでは肉のみで)以外を食べるのであれば反対するのはおかしいのでは?って内容ですので人によって賛否はあると思いますが論じるに値する意見だとは思います
一方Aの冗談?に関しては@とAの関連性が無いので無理に関連付けると、国産牛=神戸牛などの高いものとブログ主が認識しているか極論で話をする人だと誤認されるかもしれない
と感じたので本文の内容と全く関係のないコメントをした次第です
余計な御世話だと思われるとは思いましたが話したい内容を勘違いされるのは本意ではないので再度コメントさせていただきました。
検索しても出てこなかったのでコメントかかせていただきました.
私はTPPには断固反対すべきと考えています.
日本の農業保護の歪は正されるべきですが,それならばFTAのレベルで慎重に進めるべきでしょう.
24もの項目に及ぶ,下手をすると経済ありきで国家主権が喪失してしまいかねない危険な経済政策がTPPだと思います.
→ http://nando.seesaa.net/article/231780411.html#comment
非関税障壁は、一般に、個別の例外をどうするかという個別問題であり、経済問題ではないので、私はことさら扱いません。本格的に論じるような学問的な問題ではない。せいぜい、コメント欄で言及するか、「泉の波立ち」で軽く論じるぐらいです。検索するなら、「泉の波立ち」で、個別問題ごとに検索してください。
→ http://www005.upp.so-net.ne.jp/greentree/koizumi/
台湾のジャポニカ米 10Kg 700〜800円 非常にうまい
人間用の穀物消費量:麦>米
米に関して関税が撤廃されたら一番大きな恩恵をうけるのは若者。反対しているのは団塊世代の主婦と農家だと思われる。