──
自由貿易はなぜ大切か? ここで、「自由貿易にするとこれこれの損得が発生する」という損得勘定ではなく、物事の本質を考えよう。(損得勘定を考えるの一般市民だが、本サイトでは物事を学術的に考える。)
自由貿易の意義を考えるには、そもそも「貿易とは何か」ということを考えるといい。では、貿易とは?
「貿易」という概念は、「分業」という概念にきわめて近い。そのわけを説明しよう。
A,Bというふたりの人間がいて、それぞれ自給自足していたとする。それぞれ農業と漁業を半々でやっていたとする。ところがある日、「分業をしよう」と決めた。Aさんは農業が得意なので農業をやる。Bさんは漁業が得意なので漁業をやる。そうすると、Aさんは得意な農業でたくさんの収穫を得た。Bさんも得意な漁業でたくさんの収穫を得た。ただし、それぞれ、必要以上に取ってしまったので、余っている。一方で、足りないものもある。そこで、AさんとBさんは物々交換することにした。
農産物
────────→
A B
←────────
魚類
このように、物々交換をした。これは、貿易と等価である。交換しているのが、個人であるか、国家であるか、という違いはあるが、基本的には貿易と等価である。
つまり、取引とは、「物々交換」と同様なのだ。そして、それが起こるのは、「分業」があるからだ。
ここで、「分業」の反対概念は、「自給自足」である。自給自足のもとでは、物々交換はない。貿易もない。これは保護主義と似ている。
結局、経済生産には、次の二通りがあることになる。
・ 分 業 …… 貿易をする (交換する)
・ 自給自足 …… 貿易をしない (交換しない)
では、分業と自給自足は、どちらが良いか? それには、それぞれの生産量を比較するといい。
一般的には、分業をすることで、生産量は大幅に上がる。AさんとBさんの場合も、それぞれの生産量が大幅に上がるから、あとで物々交換することで、二人とも増えた生産量の分だけ得をする。
以上から、次の結論が得られる。
《 定理 》
「分業と交換をすれば、分業による効率アップが起こる。この効率アップによる利益増加を、双方がともに得ることができる」
このような理由によって、今では世界中のどの国も「分業と交換」をしている。していないのは、(自給自足をする)未開社会だけだ。
こうして、「貿易と交換」の必要性がわかった。これを理解すれば、「保護主義」というのがいかに馬鹿げているか、わかるだろう。それは「自給自足」を意味するのであり、「分業」の効率アップの利益を失わせるのである。
※ 「分業と交換」というのは、最も原始的な経済行為である。
それは初期においては、「物々交換」(貨幣なし)という形で起こった。
──
「貿易と交換」の必要性がわかったが、その利益は、いったいどのくらいだろうか? それを計量的に考えてみたい。
わかりやすく言えば、どのようなときに貿易をすればよく、どのようなときに貿易をしなければいいか? その判定を正確にしたい。
それには、「貨幣」というものを持ち出す必要がある。ただの「交換」ならば、物々交換でいいが、物事を計量的に考えるには、「貨幣」によって価値を数値化する必要がある。
すると、次のことが言える。
《 定理 》
「物の価値は、貨幣によって数値化される。そのあとは、それぞれの値段を見て、買いたいものを買えばよく、買いたくないものを買わなければいい。単純に、貨幣に応じて、市場経済ふうの取引をすればいい」
ここまでは、当り前だろう。「市場経済」という概念とほぼ等価だからだ。そして、市場経済というものは、貨幣の導入によってなされる。
──
さて。貨幣によって数値化すると、貿易においては、ちょっと不思議なことが証明される。それは「比較優位」という概念だ。これは初心者にはわかりにくい。そこで、説明しよう。
先の例では、Aさんは農業が得意で、Bさんは漁業が得意だった。では、農業も漁業もともにAさんが得意だったら、どうすればいいか?
Aさんが二人分働いて、Bさんは働かなければいいか? その場合、結果は、次のいずれかだ。
・ Aさんが二人分の収穫を得て、Bさんは収穫を得ない。
・ AさんとBさんが収穫を半分ずつ分ける。(ともに1人ぶんずつ)
前者の場合は、Aさんは食べきれないほど多くの収穫を得て、腐らせてしまう。一方で、Bさんは収穫がなくて、餓死する。
後者の場合は、二人とも生きられるが、Bさんは遊んで暮らせるので、Aさんが頭に来る。これもやはり、困ったことになる。
……だから、前者も後者も、どちらも駄目だ。では、どうすればいいか?
ここで登場するのが、「比較優位」という概念だ。もし絶対的な優劣を考えるのならば、
農業 A > B
漁業 A > B
となり、どちらもAさんが上である。つまり、Aさんが絶対優位にある。
しかし、である。その数値を厳密に比較すると、次の通りだったとしよう。
農業 1.3 > 1.0
漁業 1.2 > 1.0
つまり、Aさんは、農業も漁業もBさんより上手にできるのだが、農業においてはいっそうBさんを上回るのだ。(農業では3割上回り、漁業では2割上回る。)
この場合には、次のように計算される。
・ Aが農業で、Bが漁業 …… 1.3+1.0=2.3
・ Aが漁業で、Bが農業 …… 1.2+1.0=2.2
つまり、前者の総生産高は 2.3 で、後者の総生産高は 2.2 だ。だから、前者の総生産高の方が多い。
そこで、次のように結論できる。
「農業も漁業もAさんが上だとしても、農業においてはAさんがいっそう上であるならば、Aさんは農業をした方がいい。その一方、Bさんは漁業をした方がいい。そのあとで、二人は収穫を交換すればいい」
これを一般化すれば、次のように言える。
《 定理 》
「どのように分業するのがベストであるかは、交換をする双方の絶対的な優劣に依拠するのではなく、各人における得意・不得意という相対的な優劣に依拠する」
ここでは、AとBの間の絶対的な優劣が問題なのではない。「AがBに対して優位である」ということの程度が、農業と漁業で比較される。その量が、農業では 1.3 であり、漁業では 1.2 だった。だから、Aは、いっそう得意な農業に専念するべきであり、Bは、不得意の程度の低い漁業に専念するべきなのだ。そして、そのあとで交換をすれば、双方がともに利益を得る。
これが「比較優位」の考え方だ。
──
具体的な例を示そう。
稲作を考える。日本の稲作は、国際競争力がないと言われる。なるほど、価格的には、その通りだ。しかし、日本の稲作が特にひどいわけではない。次のデータがある。
→ 10aあたりの農業労働時間は29時間
10アールの土地で稲作をするのに、年間労働時間はたったの 29時間で済む。これは、東南アジア諸国に比べて、圧倒的に少ない労働時間だ。(機械を使っているせいだが。)
つまり、日本の稲作は、東南アジアに比べて、圧倒的に生産性が高い。「日本の農業は劣っている」というふうに宣伝されているが、実は、そんなことはないのだ。東南アジアに比べれば、ずっとすぐれた稲作をなしている。
ただし、である。次の比較をしてみよう。
・ 日本の稲作 > 東南アジアの稲作
・ 日本の工業 > 東南アジアの工業
このような絶対的な優位は成立する。しかし、数値で見ると、次のようになるだろう。(適当な数値を仮定してみる。)
・ 3.0 > 1.0
・ 5.0 > 1.0
つまり、日本の稲作は東南アジアに比べて 3.0 倍も効率がいいが、日本の工業は東南アジアに比べて 5.0 倍も効率がいい。この場合には、次のようにするのがベストだ。
「日本は工業をして、東南アジアは稲作をして、生産物を交換する」
このようにすれば、日本も東南アジアも、ともに幸福になれる。それが「比較優位」の概念でわかることだ。
その本質を言えば、次のようになる。
《 定理 》
「各国がそれぞれ(自分のできる範囲内で)最も効率の高いものに専念して、そのあとは生産物を交換すれば、全体の富は最大化する。全体の富が増えた分を、各国が分かち合うことができる」
逆に言えば、次のようにも言える。
《 定理 》
「各国がそれぞれ自給自足をすれば、各国は効率の低い生産をしなくてはならないので、生産の総量が減ってしまう。つまり、貧しくなる」
以上のことから、次のことが言える。
《 定理 》
「自由貿易をすれば、自由貿易をする全員が得をする。保護主義をすれば、その利得を失う。特に、一カ国だけ自由貿易のグループを脱すると、一カ国だけ大損することになる」
ここで、大損している例を示すと、北朝鮮だ。北朝鮮は、世界の貿易から閉め出されているせいで、輸出も輸入もままならない。そのせいで世界から圧倒的に取り残されてしまっている。国民は貧困化して、餓死状態だ。……これが「自由貿易に反する」ということの結果だ。
──
歴史的に見よう。
自由貿易の必要性は、幕末にも論議された。次の二通りがあった。
・ 攘夷派 …… 外国との自由貿易を拒んで、鎖国する
・ 開国派 …… 外国との自由貿易を実施し、開国する
その結果がどうなったかは、ご存じの通り。勝海舟や坂本龍馬が活躍して、日本は開国した。チョンマゲの時代は去り、文明開化の時代となった。攘夷派の人々は、「日本の伝統が失われる」と地団駄を踏み、「日本の産業は壊滅する」と不安になったが、実際には、明治時代には日本は近代化をなして、あっというまに世界の先進国の仲間入りをした。それというのも、自由貿易があったからだ。
たとえば、活版印刷とか、鉄鋼生産とか、それらのものは明治時代の開国や近代化にともなって生まれたものだ。もし開国していなかったら、日本はそのままチョンマゲ時代が続いていたことになる。ひょとしたら、今の日本は、北朝鮮みたいな鎖国状態が続いていたかもしれないのだ。(坂本龍馬のような人々が日本の開国を推進していなければ。)
それから百年以上たった現在、ふたたび当時と同じ論争が起こっている。
・ 攘夷派 …… 外国との自由貿易に反対するため、TPPに反対する
・ 開国派 …… 外国との自由貿易を推進するため、TPPに賛成する
これを坂本龍馬が聞いたら、「何で百年たって歴史を逆戻りさせるんだ」と呆れはてるだろう。
そこで私は、攘夷派の人々に、こう勧告したい。
「坂本龍馬の開国主義に学べ。保護主義という、ケツの穴の小さい主義を捨てよ」
と。
[ 付記1 ]
比較優位については、クルーグマンの説明もある。孫引きになるが、転載しよう。
アメリカでは1000万本のバラを栽培しているが、これに使う資源で10万台のコンピュータを生産できるとしよう。他方、南米では同じ資源で3万台のコンピュータしか生産できないとする。アメリカでバラの生産をやめて全量を南米から輸入したら、南米のバラの生産は1000万本増えてコンピュータの生産は3万台減るが、アメリカではバラの生産がゼロになってコンピュータの生産が10万台増える。つまり世界全体では、バラの生産量は変わらないが、コンピュータの生産量は7万台増える。これはこれで、簡単な説明となっている。
( → 池田信夫ブログ(孫引き)
[ 付記2 ]
比較優位については、「社長と秘書」という擬人化した例もある。
社長は何でも上手であり、タイピングも上手だ。秘書よりももっと上手だ。では、社長は秘書にかわって、タイピングをするべきか? そしてか社長でなく秘書が経営をするべきか?
いや、違う。確かに社長はタイピングはできるが、タイピングならば秘書もできる。しかし経営は、社長にしかできない。
つまり、タイピングと経営とを相対的に比較すると、タイピングにおいては社長の優位度は低い。経営においては社長の優位度が高い。だから、
「社長は経営で、秘書はタイピング」
という分業の方が、全体の効率をアップさせる。
同様のことは、高所得者の夫婦にも見られる。
ハーバード大学の卒業者を見ると、夫婦がともにハーバード大卒だ、という場合が見られる。この場合、妻はハーバード大卒なのだから、立派な職に就いて働いているだろうか? いや、そうではない。妻は専業主婦であることが多い。とすれば、ハーバード大卒の妻が専業主婦になるということは、社会的な損失だろうか?
「その通り。高学歴の専業主婦は社会的な浪費だ」
と批判する人もいる。たとえば、下記だ。
→ 池田信夫 blog : 専業主婦という浪費
しかし、ハーバード大卒で、しかも妻もハーバード大卒というような場合は、夫は社会的な成功者であることが多い。たとえば、年収1億円。この場合、次の二通りが考えられる。
・ 妻が専業主婦 …… 夫は仕事に専念できて、年収1億円。妻は年収ゼロ。
・ 妻が有職夫人 …… 夫は家事に時間を奪われ、年収 7000万円。妻は年収 1000万円。
両者を比較すると、妻が専業主婦の方が、家庭の総所得は高い。これはどうしてかというと、夫が不得意な家事をしないで、得意な金儲けに専念できるからだ。
具体的な例で言えば、スティーブ・ジョブズの妻であるローレン夫人は、まず間違いなく、専業主婦であったはずだ。換言すれば、ジョブズは、家事の細かなことに頭を患わされることなく、ITの事業に専念できたはずだ。仮に彼が、下手な男女平等論者の思想に汚染されて、「分業に反対だ。夫婦は対等であるべきだ。私も夫として料理や皿洗いをやるぞ」なんて言い出したら、彼は iPhone や iPad を開発する時間を奪われ、かわりに下手な料理や皿洗いをしていたはずだ。そのことで、ローレン夫人の所得は年間 1000万円ぐらい増えただろうが、家庭の総所得は大幅に減少してただろうし、アップルという会社全体の価値も大幅に減少していただろう。おそらくは、数千億円レベルで。
もしローレン夫人が「分業」を拒めば、アップルに莫大な損害をもたらすことができた。
分業という概念は、それほどにも大切なのである。
[ 付記3 ]
自由貿易は大切だ。ただしこれは、経済的な原則論だ。
現実に自由貿易をすると、いろいろと弊害が起こることもある。特に、農業従事者は、「所得の損失」や「失業」という問題が起こり、多大な被害を受けるだろう。
しかしこれは、自由貿易の是非という原則とは、別の問題だ。「付随する副作用の問題をいかに緩和するべきか」という問題だ。
この件については、別項で述べたので、そちらを参照。
→ TPP(関税撤廃)
→ 円高と関税(FTA)
→ 農業と関税
簡単に言えば、「所得補償」「補助金」などによって、農業従事者の面倒を見ればいい。そのために巨額の費用がかかるとしても、それでもまだ、自由貿易のメリットの方がずっと大きい。
[ 付記4 ]
なお、TPPにおいて、非関税障壁が問題になることがある。
・ 医療がおかしくなる
・ 遺伝子組み換え食品が乱用される
・ 危険な狂牛病の恐れのある牛肉が出回る
・ 法制度の自主権がなくなる
この手の心配は、いろいろとなされている。ま、「ごもっとも」と思える点も、なくはない。
しかし、それならば、次のようにするといい。
「日本が一方的に関税を引き下げる」
TPPの場合には、「関税の相互引き下げ」がある。たとえば、
「日本は食品の輸入関税を下げるので、他国は自動車の関税を下げてください」
というふうに。
そのかわりに、「日本の一方的な引き下げ」を実施すればいい。つまり、こうだ。
「日本は食品の輸入関税を下げますが、他国は自動車などのの関税を下げる必要はありません」
この場合、どうなるか? 「国辱ものだ!」と攘夷派の人々は憤慨するだろう。しかし、意外なことに、この場合も日本が得をするのだ。「輸出入の両面の得」ではなくて、「輸入という片面だけの得」ではあるが、それでも半分だけの得が生じる。なぜなら、外国から安い商品を輸入できるからだ。日本でわざわざ非効率なものを生産しなくて済むからだ。
どうしてそうなるかは、先の「比較優位」の概念をきちんと理解すれば、簡単にわかる。
だから、「TPPには大反対だ。非関税障壁の問題があるからだ」と思う人々は、「輸入関税だけの撤廃」を主張するべきだ。それならば、理屈になる。
ま、私としても、それには半分だけの賛成をしておきたい。乳製品やチョコレートや小麦などがバカ高い現状は、何とかして是正してほしいからだ。これらの関税が撤廃されれば、チョコレートもアイスクリームもピザも激安価格になる。今の3分の1ぐらいの価格になりそうだ。そのことで、国民は大幅な利益を得る。
[ 付記5 ]
「それなら米の価格も暴落しそうだな」
と思う人もいるだろうが、残念ながら、それは期待できない。
・ 米の価格の大半は、重たいものの流通費である。
・ 味の点で、外米は国産品に対抗する競争力がない
以上の理由による。
現状では、米の価格は 10キロ 3000〜4000円だ。もし自由化がなされると、外国の米は、日本の7分の1ぐらいの価格で輸入されるだろうが、その後、流通費が莫大にかかるので、実際の価格は 10キロ 2000円程度だろう。これでどのくらい費用を節約できるかというと、1食あたりで 10円ぐらいしか節約できないだろう。そのために、まずい外米を食べると思うと、たいていの人は外米を買わないだろう。買うとしたら、業務用ぐらいだ。
というわけで、外米がどれほど流入するとしても、稲作農家が全滅するというようなことはありえない。外米のシェアは、業務用を主体に、せいぜい2割程度だろう。
それより影響があるのは、「大規模農家への集約」だ。自由化よりは、こちらの方がはるかに影響が大きいだろう。
要するに、米の自由化というのは、産業的にはほとんど意味を持たない。米の市場価格はたいしてかわらないだろうし、日本人の食生活もほとんど変わらないだろう。(コンビニ弁当みたいなジャンクフードを食べる人は別として。)
どうせ心配するなら、稲作よりは別のことを心配した方がいい。下記サイトを参照。(前述のサイト)
→ 10aあたりの農業労働時間は29時間
※ 野菜の自給率は……というような話もある。
に対してはどの様に対処すればよいのですが?
TPPイコール自由貿易と妄信していませんか。経済学理論での対処方法をご教授ください。盲腸手術に200万円かかるようになりますがどうしましょうか?
それにしても、自由貿易の問題以外は扱わない、と何度言ったらわかるの? 日本語が読めませんか? まずは日本語の理解を先にしてください。……もしかしたら、日本滞在歴が短いので、日本語に不自由しているのかもしれませんがね。
なお、
> 公的医療保険の運用での自由化=国民皆保険制度の崩壊
なんてことは、ありえません。前にもコメント欄で述べたので、再論しません。
→ http://nando.seesaa.net/article/231780411.html
2011年10月24日 23:39
そもそも、オバマ政権の医療保険政策が何だか知っているの? どちらかと言えば、「日本が米国に医療皆保険制度を導入せよと迫る」べきでしょう。オバマさんは喜ぶでしょうけどね。
ちゃんと本文を読んでから質問してください。もしかして本文を読まないで勝手に質問しているの? ……いやはや。文盲を相手に回答しているんじゃ、回答しても理解してもらえないかも。回答は無駄ですね。
一国の人数が、100人として、下記と考えます。
尚、生産効率が良いほうが、価格競争力もあると仮定します。
日本 アメリカ
自動車 10人で100台 20人で100台
小麦 20人で100人分 10人で100人分
自動車は日本で、小麦はアメリカで生産するのが良いわけだから、
日本 アメリカ
自動車 20人で200台 10人で0台(失業)
小麦 10人で0人分(失業) 20人で200人分
となります(残りの70人は、日本とアメリカが同水準の産業に従事しているとします)。
日本もアメリカも、それぞれ10人ずつ失業者がでるのですが、どう考えたら良いでしょうか?
自動車と小麦の市場しかないと仮定しているので、何もしなければ、
失業者は、生活保護を受給するしかありません。
小麦の生産に従事させてしまうと、小麦の生産は余剰となり、小麦価格が下がりデフレに向かいます。
自動車でも同じことですよね?
新規産業を打ち立てて、新市場を開拓するしかないのですが、それが困難な場合はどうなるのでしょうか?
そして、その困難な場合が、今のデフレ下だと思うのですが?
自動車の需要は、一人当たり、1台。
小麦の需要は、一人当たり、1人分。
としています(少なくとも小麦は、食べ切れませんから、2人分の需要は無いですよね?)。
上の計算で言えば、人間が余るので、余った人は、他のものを生産して、他のものを消費すればいい。たとえば、iPhoneやiPadみたいなものを生産して、それを消費すればいい。
現状に比べると、労働力は同じままで、iPhone や iPad を余分にもらえる計算になります。これが効率向上のメリット。
この問題は一般に「生産性向上は人を幸福にするか」という問題に帰着します。マクロ政策がまずければ、生産性向上の分は単に失業にになるだけです。マクロ政策が正しければ、生産性向上の分は生活の質を向上させます。(たとえば iPhone を余分に入手できる。)
※ iPhoneに限りません。酒飲みならば酒を余計にもらえる。女好きならば女というサービスを買ってもいい。好き勝手にしてください。次の例もある。
→ http://b.hatena.ne.jp/entry/hamusoku.com/archives/6300858.html
※ 生産性向上の分は、失業のかわりに「労働時間の短縮」に回すことも可能です。ご自由に。
※ というか、効率向上で状況が悪くなるはずがないでしょう。それに文句があるなら、自分一人分の食糧を生産するのがやっとである未開の途上国にでも行けばいい。そこなら効率が最低です。自給自足もできます。万々歳じゃないの? (^^);
──
p.s.
なお、「失業」という表現は不適切です。というのは、総生産量は前と同じであり、総所得も前と同じだからです。(失業の場合は、総生産量も総所得も、その分縮小します。)
今回の場合は、働かない人がいても、総生産量と総所得は同じなので、他の人々の所得が同じだと仮定すると、働かない人は「遊んで金を得ている」という状況になります。「金持ちになったら引退して海岸で遊びたいな」という夢の実現です。
あなたが「失業している」と思っている人は、実は、「働かないで金をもらって遊んでいる」だけです。勘違いでしたね。
( ※ なお、米が自由化された場合、農家はそれに近い状態になるでしょう。米作をしないで、所得補償を受けて、遊んで金をもらえる状態になるでしょう。……ただし、それでも、効率は改善するので、日本人全体は幸せになります。農民が特に多く幸せを受け取りますが。)
ちゃんとニュースみてますか?微量の毒を含むスープじゃありませんよ。猛毒入りです。
昔小泉にだまされ、いまアメリカにだまされる。
医療保険をなくすわけじゃない。薬価の算定方式を変えるだけ。それはけっこうなことだ。薬価が現状では高めで維持されているのを、低くするだけだ。患者の支払金額が下がります。
ただ、その分、日本の製薬会社は利益が減るので、困るかもしれないが。
どっちにしろ、薬価の算定方式の自由化を「公的保険の廃止」と読み間違えるなんて、気違いレベルの誤解だ。
そもそも、仮に猛毒入りのスープだとしても、そのスープをすべて拒否する方法を、私が先に示しておいたでしょ。人の回答を読んでいないの? やっぱり文盲か。……
私のことを「TPPの無条件受け入れ派だ」と誤解しているんじゃないの? ここまで文盲だと、どう扱っていいのか、わからなくなってくる。
低関税のおかげでさんざん安い輸入食品を食べていながら、何を威張っているんだか。
「アメリカの輸入食品反対!」といいながら、アメリカ産の牛肉や果物をたくさん食べている。どっぷりと甘い現実にひたっている。そのくせ、「アメリカ食品なんかなくたってちっとも困らない」とうそぶいている。
現実を見ていないだけでしょう。
ただ、その分、日本の製薬会社は利益が減るので、困るかもしれないが。
↑おめでたいのはあなたです。薬価は間違いなくあがります。いままでのアメリカのやり方知らないの?日本の薬価なんか利益の出ない水準まで下げられているから。
あなたは以前から医師に対するルサンチマンの塊でした。自分こそ日本に安い医療に恩恵にどっぷり漬かっている愚かな恩知らずです。日本の医療費がどれほど安いかご存じないの?
医師がうらやましくて現実が見えていないのでしょうね。
↑わかってないんですよ。とにかく。薬価が下がるなんで言ってる時点でお話になりません。もう一度アメリカの医療制度や外国との薬価交渉を調べてください。
いやしくもTPPの正解というからには完璧な解毒方法を書いてください。
「TPPは加盟国に、関税だけでなく、政府の監督政策、労働、環境、公共事業政策、安全基準など、規制や制度といった「非関税障壁」の撤廃を義務づけている。」
これが本質です。これに対抗するにはどうするのか。政治のことならここでは論じませんというのであれば、TPPの片手落ち解説とでもタイトルを変更してください。
というのが私の質問でした。
>人間が余るので、余った人は、他のものを生産して、他のものを消費すればいい。
これはは、新規産業を打ち立てて、新市場を開拓するしかないということの重複ですので、
つまるところ、回答は、以下ですよね?
>マクロ政策がまずければ、生産性向上の分は単に失業にになるだけです。マクロ政策が正しければ、生産性向上の分は生活の質を向上させます。
まずマクロ政策の是非によって、失業が発生するという認識は同じです。
また少なくともデフレの現状では、困難であるということに対する反論はありませんでした。
デフレ下で、マクロ政策が機能していない現状では、失業するだけという認識になりますよね?
>生産性向上の分は、失業のかわりに「労働時間の短縮」に回すことも可能です。
ワークシェアリングなんて、話題に登るだけですから、
労働政策上、これも困難ですよね?
>働かない人は「遊んで金を得ている」という状況になります。「金持ちになったら引退して海岸で遊びたいな」という夢の実現です。
>あなたが「失業している」と思っている人は、実は、「働かないで金をもらって遊んでいる」だけです。
そして失業ではないということですが、なんとなくしっくりきません。
生活保護受給者が増えることが、良いことなのでしょうか?
>米が自由化された場合、農家はそれに近い状態になるでしょう。米作をしないで、所得補償を受けて、遊んで金をもらえる状態になるでしょう。
例としては、生活保護ではないので、想定外ということなのでしょうか?
また米作をしないで、所得補償を受けて、遊んで金をもらえる状態になると本当に思いますか?
そんな政策が実現するでしょうか?
自由貿易によって駄目になった産業で働いていた人に対して、所得補償を出すなんてシないでしょう?
自己責任の原則に基づいて、切り捨てるだけですよ。
そういうわけで自由貿易によるメリットは理解できるのですが、国民の生活にはデメリットがあるのではないかと思うのです。
これもまた失業者が増えたと考えるのか、遊んで暮らせる人が増えたと考えるのかという視点の違いなのだと思いますが、
どうも政策的には、前者とならざるを得ないと判断するので、釈然としないのです。
これは(A)失業と捉える立場と(B)遊んで暮らせるんだよという立場の違いであり、あるいは、(A)TPPに参加してもどうせ正しいマクロ政策なんてできっこないという立場と(B)いやいや正しいマクロ政策をとれるはずだという立場の違いであり、(A)デフレを克服しないとヤバイという立場と(B)デフレなんて大丈夫という立場の違いであり、これがハッキリしたので、これ以上の議論は止めにします。
>低関税のおかげでさんざん安い輸入食品を食べていながら、何を威張っているんだか。
ところで小麦の場合は、国産価格より、外国産価格が少し上回るように関税をかけています。
輸入がなければ生活は成り立ちませんが、価格の面では一概には言えないかと思います。
> 薬価は間違いなくあがります。
> 日本の薬価なんか利益の出ない水準まで下げられているから。
現実を見てください。武田薬品の利益率を見ると、約3割です。暴利ですね。
> あなたは以前から医師に対するルサンチマンの塊でした。
> 医師がうらやましくて現実が見えていないのでしょうね。
またまた誤読。私は前から、「医師は過労死状態なので待遇を改善せよ」と主張しています。具体的な提案もしています。残業手当を払えとも主張しています。
あなたのように正反対に誤読する人も、珍しい。ただの文盲ではないようですね。理解ゼロではなくて、理解がマイナス 100%ですから。もしかして NATROM 団の人ですか?
> 完璧な解毒方法を書いてください。
そこまではやりません。最初からそう書いてあるでしょ。あなたの要望に応えるために本サイトがあるわけじゃない。世話はできません。私はあなたのママやパパじゃない。
その独りよがりな勝手主義をどうにかしないと、世の中を通れませんよ。鼻つまみ者になります。
米国と韓国の税率が不公平だというが、現実を見れば真実がわかる。
自動車は韓国が大幅な出超であり、韓国車は日本車並みに米国で大人気だ。米国車は韓国では全然売れない。税率に差があるとしても、ボクシングで百貫デブに少しだけハンデを上げるようなものだ。この程度のハンデでならば、韓国の楽勝となる。結果は、韓国の大幅な出超がさらに拡大するだけだ。
ハンデという概念を理解するといい。「ハンデがあるのは不公平だ」という発想をすると、世の中ではゲームができなくなることが結構ある。(たとえば競馬)
> http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/27611
公的医療がなくなるというのは、ただの妄想です。気違いのたわごと。
公的医療は米国以外の先進国はすべて実施しているし、米国自身がオバマ政権のもとでそれを求めています。クリントン夫人の方針でもある。
理論的には毎回南堂さんのおっしゃる通りだと思うのですが、
TPP反対派の人達の主張もわからんでもないのです。
なにしろ、普段から南堂さんが正解の処方箋は
こうなのに政府も役人も企業も間違った方向に進む、
駄目だ、世の中バカばかりだと憤っておられますように、
今度もおそらくそうなるわけです。
小泉政権時代から南堂さんのサイトを拝見させて頂いて
いますが、だいたい正しいのは南堂さんです。
ですが、南堂さんがいくら正しい事を主張されても、
世の中は常に間違った方向にいくのです。
南堂さんがおっしゃるとおり、正しいマクロ政策をとれば
うまくいく。という事は、日本政府は間違いなくそれを
しませんら(笑)、今より確実にひどくなるのです。
輸入品が安くなり、国内製品はそれに対抗できず
収入はさがり、失業者が溢れ、しかし雇用は産まれず、
輸出企業は優秀なため円高はそのままで、と、
大半の人が安い輸入品で広範囲に恩恵をうけつつ、
広範囲に貧乏になり、国全体としては儲かる可能性が
高いのですが、貧困層がますます広がるという
ろくでもない展開になる事はほぼ確定的なのです。
南堂さんの実績からいって、多分。
なぜか毎回、南堂さんが言い当てる正しい事を
連中はまったく選択しないのですから。
>(A)TPPに参加してもどうせ正しいマクロ政策なんてできっこないという立場と(B)いやいや正しいマクロ政策をとれるはずだという立場の違いであり
正しいマクロ政策をとれるかどうかというと、主語しだいです。民主党や自民党の政治家では、取れないでしょうね。その意味では、現実的には無理です。
ただし、私の主張を理解する首相が出現したら、という仮定の下では、正しいマクロ政策を取ることは(理論上は)可能です。
現実にどうかということと、理論的な是非とは、別のことです。
本サイトは、あくまで学術的に、真実を知ることを目的としています。「正しいこととは何か」を教えるわけです。
で、その正しいことを教えられた人々が、正しいことをするかどうかは、また別のことです。正しいことを半分だけやって、かえって状況を悪化させる、ということも、十分あるでしょう。
ただ、TPP に関しては、農業自由化と所得補償はセットになるに決まっています。農業従事者を切り捨てるはずがない。そもそも所得補償は民主党の政策だ。(米の自由化もしないで、金のバラマキだけやる政策。)
その意味では、「自由化のせいで失業者が続出」ということはないでしょう。「働かないで遊んで暮らせる農業貴族の出現」を私は予想します。
といっても、米生産の額は、もともとすごく小さいので、農業貴族がもらえる所得補償の額も、とても小さい。普通の兼業農家では、年に 30万円にもならないと思います。
逆に言えば、自由化で農家に損害が発生するとしても、年に 30万円にもならないような兼業農家が大部分だ、ということ。大騒ぎする問題じゃない。米作なんて、日本の国家経済においては、微々たるものにすぎない。500兆円のGDPのなかでたったの 1.5兆円にすぎない。0.3% だけ。それっぽっち。10%の失業者なんて、もともとありえない。
> 広範囲に貧乏になり、
>貧困層がますます広がるというろくでもない展開になる
お褒めの言葉はありがたいですが、先に述べたように、米作の生産量は GDP の 0.3 %でしかありません。したがって、貧乏になる人は、広範囲ではなく、限定されています。しかも、所得補償を受けられるので、貧乏な失業ではなく「遊んでいるだけで金をもらえる、農業貴族」になるだけです。
無職 = 失業 = 貧乏
という図式が間違っています。
無職 = 貴族 = 遊んで暮らせる
という図式が正しい。確かに職はなくなりますが、そのことで損をするわけじゃなく、むしろ農業貴族になれるのです。
──
日本の大多数の農家(80%)の平均年収が140万円程度でトラクター1台の購入で収入ゼロになってしまっているのが現状です。このため、農家出身の若い世代はサラリーマンとなって年収400万〜600万を稼いで、田畑の肥料や農業機械の購入につぎ込んでいるのが現状です
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/1501033.html
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一般的に農家が農業をやる理由は、それによって金銭的な利益を得るためではなくて、自分の家の食費を浮かせるためです。米や野菜を作って、自宅で消費してしまえば、その分の食費がまるまる浮きますから。
で、その金額が、だいたい年に 30万円ぐらいでしょう。これだけが実質的な利益。
逆に言えば、年に 30万円をもらえば、たいていの稲作農家は稲作をやめることに同意します。で、その分、(減反をやめることで)大規模農家が集中的に生産をすれば、日本の稲作の体質はかえって改善します。
結果的には、米の自給率は(業務用を除いて)90%ぐらいを維持するでしょう。ただし、生産者が、零細農家から大規模農家へと変わるはずです。それだけが大きな違い。零細農家は、30万円をもらって、農業貴族になります。(どうせパチンコかなんかで すってしまうだろうが。……一番得をするのは、パチンコ産業かも。)
「開国と攘夷」
という論考を書いている。
→ http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51753342.html
私の話をパクるのが好きな人だ。せめて出典ぐらい示せばいいのに。
公的医療がなくなるというのは、ただの妄想ですとのこと。ちなみに日本がルールを押し付けてくるアメリカに無保険の人間が何人いるかご存知でしょうか?それだけではありません。保険に入っていても、保険会社から治療を拒否されたりして、病気になっても病院に行けないのです。李 啓充の本くらいは読んで下さいね。
もうひとつ、政治面を除外して論じるのであれば坂本竜馬を例に出すのはおかしい。維新の志士から小村寿太郎まで先人たちが不平等条約改定にどれほど苦労したかご存知のはず。坂本竜馬があなたのようにめでたい人であれば明治維新もなく世界最貧国のままだったでしょうね。幕末の日本はやむをえず不平等条約の元で外交をスタートさせました。しかるに十分開国されている今の日本でむざむざ猛毒を含むTPPに賛成するのはいかがかと言っているのです。しかも外交交渉力ゼロのあのアホどもに委ねて。
手術などの価格に関しては、日本が安いことは間違い有りませんが、多くの場合「日本の薬価は米国の薬価より高い」という認識がない方がおられるようで。
内資開発、日本上市の新薬はかなりの割合で欧米の倍程度の値段がつきます。米国で先に上市された薬の場合で日本に類似薬がない場合は、米国とほぼ同じ値段になりますが、すでに内資の類似薬が有る場合、その値段に合わせられますので、欧米系の製薬会社にとって、日本市場は非常に利幅の大きな市場となっています。
その上に、特許が切れて後発品が発売されると、欧米では先発薬の1/10ぐらいの値段で売り出されるので、先発品の売り上げなんてあっという間に激減するのに対し、日本の後発品は先発品の1/3程度と割高。かつ、保険で高齢者の多くは1割負担程度ですから、先発品の売り上げはそんなに落ちません(自己負担はそれほど変わらないので)。
つまり、特許切れ後も大きな利益を出せる市場は、世界でも日本だけというのが現状です。
このように、最も利幅の大きな市場で、すでに一定のシェアを確保している米国の製薬会社が、自分の首を絞めるようなことやるわけないと思いますが。
韓国は西洋医薬品市場が日本と比べると、誤差みたいに小さいので前例とはなりません。
ただ、日本の新薬の承認が遅いことに関しては、非関税障壁としてやり玉に上げてくるでしょうね。ただ、こちらはディメリットだけではありません。
TPP賛成なんて言っていません。
何度も繰り返しますが、前項・本項では自由貿易の是非だけを論じます。TPPの是非(特に非関税障壁)については論じません。
これでもう5回ぐらい同じことを繰り返しているんだが。5回言ってもわかりませんか? あと何回同じことを言えばわかるか、教えてください。
今は輸入するとしてもタイのインディカ米みたいなんじゃなくて一級品のカリフォルニア米とか中国産(MAにも使われてる)っていう選択肢もあるわけだから関税を下げたら消費者が外米を食べるようになって値段が下がる可能性も否定できないのでは?
というわけで、全然売れなくなって、今ではほとんど販売していません。今でも建前としては売っていいはずですが、誰も買わないようです。だから売ってない。
業務用には使われているかもしれません。安売り弁当店やレストランなどで。
なお、本項で示したとおり、「全然売れない」ではなく、「少しは売れるだろう」です。予想シェアも示してあります。本文の最後を読み直してください。
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本項に来る人はどうも、本項をろくに読まないでコメントするようだ。私は毎度毎度、「本文を読んでください」とコメントするばかり。
我々は、彼らの犠牲で安いコーヒーやココアに砂糖を入れて飲み、木綿の服をアブラヤシ洗剤で洗っているのでしょうか?
それとも、プランテーションの奴隷たちも「豊かになっている」のでしょうか?
…「先進国が消滅」という思考実験でわかるしょうか?
それについては、「たとえ極貧であっても、何も生産できないで餓死するよりはマシだ」という市場原理の説明があります。クルーグマンが述べていますから、そちらを探して読んでください。
私も原理としては、クルーグマンに賛同します。
ただ、その状態をいつまでも継続することは好ましくないので、少しずつ各国を向上させるように、途上国を援助するといいでしょう。下記を参照。
→ http://openblog.meblog.biz/article/1775016.html
→ http://openblog.meblog.biz/article/1767368.html
それぞれのページで「教育」という語を検索してみてください。
なお、ただの援助だけでは駄目だ、という説もあります。
→ http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20100207
> 我々は、彼らの犠牲で安いコーヒーや……
クルーグマンの説明を読めばわかりますね? われわれが安いコーヒーやココアを嫌がって、コカコーラやファンタでも飲んでいれば、途上国の人々は搾取されるかわりに、餓死します。
ひらこう氏「南堂さんがいくら正しい事を主張されても、世の中は常に間違った方向にいくのです。」・・・・・・同感です。
なぜ常に間違うか、政治家が無能だから、その政治家を選んだ有権者がアホだから?
特定の利権を持った有権者がせっせと投票し、政治家は落選を恐れその利権を守るための主張しかしないから?
ヒットラーの台頭に狂喜したドイツ国民、対米戦争に邁進した我が国民、大衆の大多数は常に愚かだから?
>結果的には、米の自給率は(業務用を除いて)90%ぐらいを維持するでしょう。ただし、生産者が、零細農家から大規模農家へと変わるはずです。それだけが大きな違い。
こうなるにはTPPとは全く関係のない政策が必要です。
零細農家が農業をやめたらどうなるか。ただ農地が荒れ地に変わるだけです。しかも飛び飛びにある荒れ地は簡単には集約できない。これがすでに現状としてあります。
すなわち上記引用部のような変化は、可能なことであったなら今すぐにでも、TPPとは全く関係なく起こせる話です。
この辺が「学術的理論」だけで話をする人の限界でしょう。
そうです。だから私は他の項目では、農業問題についても論じています。たとえば
→ http://nando.seesaa.net/article/231499340.html
また、「農業」でサイト内検索してみてください。
> ただ農地が荒れ地に変わるだけです。しかも飛び飛びにある荒れ地は簡単には集約できない。
この件は前に論じました。
簡単に言うと、「荒れ地」というのは単なる「自然回帰」ですから、放置すればいい。数十年かけて草地から山林に戻ります。里山と言ってもいい。私のお勧めはブナ林に戻ること。ドングリなどをクマが食べられる。
この件は、大事な話なので、下記にアップロードしておきます。
→ http://nando.seesaa.net/article/233812540.html
里山や耕作放棄地の理解が充分でないようなので指摘させて頂きます(農学を専攻しておりますので)。
〉簡単に言うと、「荒れ地」というのは単なる「自然回帰」ですから、放置すればいい。数十年かけて草地から山林に戻ります。
放棄地が存在することが問題なのです。放棄地の存在により獣害が助長されることが明らかになっています。それによって土地生産性は大きく下がります。
〉里山と言ってもいい。私のお勧めはブナ林に戻ること。ドングリなどをクマが食べられる。
まず、里山の理解が間違っていると思われるので説明をさせていただきます。里山とは人の手が加わった二次的自然です。
里山は放っておけばできるものではありません。里山を維持するのにも労力がいります。
またクマやシカ、イノシシが増えることは獣害の拡大に繋がります。これは猟師の減少も関連しており別の問題ともなりますが…
今回コメントさせて頂いたのは、経済学者がTPP等の問題を述べるときに農業の実態を理解しないまま農業批判を行うためです。
放棄地がぽつぽつとあるからいけないのであって、いっせいにやめてしまえばいいのです。
そうすれば土地生産性なんて関係ない。田んぼでなく森林の土地生産性を考える必要はない。土地生産性はもともとゼロでいい。(杉を植えると、土地生産性がマイナスになるので、まずいが。)
> 里山
わかっているんですけどね。だから「と言ってもいい」というふうに、曖昧に書いている。とにかく森林回帰のこと。それだけ。
> 獣害の拡大に繋がります
獣害は、獣の数に比例しますが、同時に、獣の食糧不足にも比例します。森林にドングリがいっぱいあれば、いちいち人家の方に入ることは少なくなります。
というか、現状でも、たいていは迷い込んだ迷子みたいなものです。獣害のことなんかいちいち考える必要はない。一国の経済方針に影響は及ぼしません。
とにかく、私の方針は、「生産性の低い山間地の段々畑(など)で稲作を維持する必要はなく、果樹林か森林にでもしておけばいい」ということ。
重箱の隅で粗探しなんかするよりは、「生産性の低い段々畑(など)を維持しよう。そのために超巨額の金を無駄に投入しよう」と堂々と述べてください。それなら、反論になる。
ひるがえって、重箱の隅なんか、意味がない。言われなくても、私だってわかっている。短文では書き尽くせないだけのことだ。
こうして議論のすれ違いが起きていくのですね…
一応、獣害やその背景、また最近注目を浴びている農地の多面的機能等を学ぶことをお勧めしておきます(意味はないでしょうが)。
前から思っていたんだけれど、これは農水省の嘘です。引用すると、
「農業の多面的機能とは、国土の保全、水源の涵養(かんよう)、自然環境の保全、良好な景観の形成、文化の伝承など農村で農業生産活動が行われることにより生ずる、食料やその他の農産物の供給の機能以外の多面にわたる機能のことをいいます。」
http://www.maff.go.jp/j/nousin/noukan/nougyo_kinou/index.html
──
しかし、
> 国土の保全、水源の涵養(かんよう)、自然環境の保全、良好な景観の形成
これらはいずれも、「都市と比較して良い」というだけのことであり、「森林に戻した場合よりも良い」わけではない。森林よりはかえって悪化する。特に水源というのはデタラメで、水田は莫大な水を消費する。