◆ 財政赤字と消費税:  nando ブログ

2012年06月17日

◆ 財政赤字と消費税

 消費税増税は税収増をもたらさない、と前項で述べた。では、財政赤字を解決するには、どうすればいいか?

 ──

 財政赤字の解決について、根本的な原理を述べておこう。

 財政赤字の解決策は、二通りある。歳入を増やすか、歳出を減らすかだ。
 
 (1) 帳簿主義

 帳簿主義では、物事を数字だけで考えようとする。すると、次の二通りだ。
  ・ 歳入増 …… 税率アップ
  ・ 歳出減 …… 予算削減 (小泉流)

 そのいずれも駄目だ、ということは、すでに判明している。(ここでは詳しくは述べない。別所を参照。)

 (2) マクロ経済学

 マクロ経済学では、生産量という点に着目する。すると、次の発想を取る。
 「生産量を増やすことで、税収を増やす」
 
  ̄ ̄
 ここでは、「生産量を増やす」ということが重要だ。これを比喩的に個人の生活にたとえると、こうなる。
 「労働量(≒生産量)を増やして、所得増をもたらす」


 ある家庭が、所得不足で、借金をしており、家計が赤字だったとしよう。このままでは赤字が雪だるま式に膨らむ。それは困る。では、どうすればいいか? 
  ・ 消費を減らす
  ・ 所得を増やす

 この二通りがある。そして、帳簿主義の発想を取ると、「消費を減らすことで赤字を減らそう」と思う。しかし、物事を本質的に考えるなら、失業状態を改めて、きちんと労働をすればいいのだ。「生活保護を受けて貧しい水準で我慢しよう」なんて思わないで、きちんと働いて、きちんと稼げばいいのだ。これが正解である。

 ただし、現状では、人々が働こうとしても、まともな職がないことが多い。それは、労働力が無駄に遊休しているということだ。その無駄になっている労働力が、きちんと働けるようになったとき、人々は多くの所得を稼ぐし、企業は大幅に黒字化する。そして、そのおかげで、国の税収は大幅にアップする。
 これが景気回復のもたらす効果だ。ゆえに、景気回復をもたらすことこそ、正しい経済政策だ。

 ひるがえって、「消費税増税で歳入増」をもくろむのは、マクロ経済学を知らない、ただの帳簿主義者の発想である。そして、その結果がどうなるかは、すでに前回の消費税増税の解きに判明している。
 今回、またしても、同じ落とし穴にはまることになりそうだ。愚者は何度でも、同じ落とし穴に落ちる。
  → (1月31日b) 池田信夫の発想

 ──

 じゃ、どうすればいいのか? 消費税増税をしなければいいのか?
 いや、消費税の増税は避けては通れない。なぜなら、日本の社会保障費は急増しているからだ。

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  → 出典 (財務省)

 社会保障費は十兆円単位で急増している。となると、それをまかなうために、消費税の増税は避けては通れない。
 一方、前項のことからして、現時点における消費税の増税は逆効果だ。(かえって税収を減らす。)

 以上の矛盾を解決する策は、こうだ。
 「不況期には、増税をしない。かわりに、不況を脱出したあとで、増税をする」

 つまり、増税をすることはするが、その時期は、不況期という今ではない。今は不況を脱出することに専念するべきだ。そして、不況を脱出したあとで、増税をするべきだ。
 このことは、前に、次の形で述べた。
 「現在では減税、将来では増税」
( → 新・中和政策
 これが正解である。ひるがえって、「現在の増税」は、逆効果だ。そのことは、前項で示したとおり。



 [ 余談 ]
 今回の増税のあと、経済は致命的に悪化するかもしれない。そのあと、日本経済がどん底になったあと、二通りのシナリオが考えられる。

 (A)大型減税

 日本経済がどん底になったとき、人々は「増税は駄目だ」と気づいてから、「減税が必要だ」と気づく。そのときになってようやく、大幅減税が実現して、日本経済は不況を脱出する。

 (B)クーデター

 人々は頭に来て、暴動を起こすかもしれない。そのとき、軍部が立ち上がって、クーデターが起こるかもしれない。そして、戦争に突き進み、日本に減額が落ちて、日本は廃墟になる。そのあとで、戦後復興の形で、日本はふたたび高成長路線をたどる。いったん中国以下になってから、中国を追いかけ、韓国を追いかけ、50年後には今の日本のレベルに戻る。

 (C)長期低迷

 日本経済がどん底になっても、特に何もしないで、どん底状態がいつまでも続く。無為無策のまま、オタク趣味に嵌まっている。

 …… そのどれになるかは、知りません。
 ただ、野田首相が日本を破滅に導くとしたら、彼は 井上準之助みたいな役割をになったことになる。財政に厳しくすることに専念して、そのあげく、日本は戦争への道をまっしぐら。
 
posted by 管理人 at 06:52 | Comment(0) | 経済 このエントリーをはてなブックマークに追加 
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