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TPP の交渉で、コメの関税率をゼロにすることが要求されている。米国の要求が強硬だ。
→ 米、関税全廃を要求 TPP交渉、重要5項目は猶予期間
これに対して、政府は「ミニマム・アクセス米を増やす」という方針を立てている。
政府は環太平洋経済連携協定(TPP)交渉で、米国から輸入しているコメの輸入枠を広げる方向で検討に入った。
TPPの関税交渉で、米国などは、農産物を含めたすべての貿易品目の関税をゼロにするように求めている。
日本は世界貿易機関(WTO)のルールに基づいて、一定量の外国産米を無関税で輸入するミニマム・アクセス制度を設けている。このミニマム・アクセス米(MA米)として輸入されるコメ以外には原則、1キロ・グラム当たり341円の関税を課している。
現在のMA米の輸入枠は年間77万トンで、米国から36万トン、タイから28万トン、中国から5万トン、豪州から6万トンそれぞれ輸入している。
( → 2013年11月17日 読売新聞 )
しかし、このような「ちょっとだけやるから勘弁ね」という方針が受け入れられる見込みは、まったくない。どうしても「ミニマム・アクセス米を増やす」という方針ならば、「シェアを 30%」という量が必要だろう。つまり、8,483,000t の約 30% である 2,500,000 トンだ。これに比べて、現状の 770,000トンは、約 30% に相当する。つまり、「ミニマム・アクセス米を増やす」という方針ならば、その量を現行の3倍強ぐらいに増やす必要がある。
では、それは、可能か? 一見、可能に見える。だが、現状のミニマムアクセス米の大半が、食用ではなく、飼料や加工材料(味噌など用)になっていることを考えると、増加の余地はきわめて小さいとわかる。これらの用途に輸入米を使う余地はない。一方、食用に回すと、安価な輸入米が大量に出回って、国産米の価格が暴落する。それは、政府としては、受け入れがたい。
結局、「ミニマム・アクセス米を増やす」という方針ならば、その量を現行の3倍強ぐらいに増やす必要があるのだが、その実現せいはきわめて低い。
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では、政府としては、米穀の要求を無下に断るしかないのか? その場合には、日本は TPP の理念に反することとなって、TPP そのものから日本が排除されかねない。
あちらが立てば、こちらが立たず。では、うまい方法はないか?
そこで、困ったときの nando ブログ。名案を求めよう。
名案とは? こうだ。
「コメの関税率をゼロにした上で、農家の所得水準を保証すればいい」
ここで注意。単にこの方針を実施すると、次の難点が生じる。
「国が所得水準を保証するために、多額の国税が投入されるので、大幅な財政赤字が発生してしまう」
これは、民主党の政策でも生じた難点だ。そこで、この問題を解決するために、次の名案を出す。
「農家への所得補償の原資として、『コメ税』を導入する。このような税を、内外無差別で課税する」
具体的にはこうだ。
現状では、コメはやや安いもので、5キロ 1500円。10キロ 3000円。一方、輸入米だと、5キロ 700円 ぐらいになりそうだ。(輸入価格はもっと大幅に安いが、日本国内の流通費がかかるので。)
そこで、コメ税として、1キロあたり 100円 ぐらいを課税する。すると、輸入米は 5キロ 700円 が 5キロ 1200円 になる。消費者はこの価格を払う。(従来よりはいくらか安くなる。)
一方、5キロ 700円 という輸入米の価格に合わせた水準まで、国産米の価格が低下するので、農家の取り分は、現状に比べて大幅に減少する。たぶん。現状の半分ぐらいまで手取りが大幅に減少する。しかし、その分は、所得補償を受ける。その所得補償の原資は、先の コメ税 だ。
以上をまとめると、次のようになる。
・ 消費者は、コメ税を払うが、米の購入価格は下がる。
・ 農家は、手取りが半減するが、所得補償を受ける。
・ 米国は、コメ税の分だけ損するが、輸出が増える。
これを一言でいえば、「三方一両損」ならぬ「三方、一両損・二両得」である。三者とも、一両ずつ損するのだが、二両ずつ得する。誰もが、不満をかかえながらも、最終的には利益を得る。
なお、この中で一番得をするのは、農家であろう。次の形になるからだ。
「働く量は大幅に減るのに、所得水準は維持される」
これは不労所得に近い。農家が一番得をする。
この不公平感を消すために、次のことを条件とするといいだろう。
「農家が所得補償を受けるときには、それが一代限りであることを条件とする。そのために、土地を国家に売却する。ただし、その土地は一代限りで永久無償貸与する」
たとえば、こうだ。1ヘクタールの土地を国家に売却することで、毎月何万円かの「所得補償」を受ける。ただしこれは一代限りであり、次の世代には移らない。また、この土地は、一代限りで国から無料貸与されるので、今まで通りに農作物などのために使える。ただし、その権利は次世代には受け継がれない。次世代は所得補償は受けない。
なお、次世代が農作業をしたいのであれば、一定の額を払って、国から土地を借りればいい。これによって次世代も農作業ができる。
「次世代が農地を借りる金を払いたくない」
というのであれば、別に、借りなくてもいい。今と同じように、「親から子へ」というふうに、土地を譲り渡せばいい。ただし、その場合は、土地を国家に譲らないのだから、所得補償を受けることもできない。それだけのことだ。
( ※ 「土地を渡しもしないで金だけ寄越せ」という虫のいい話は認められない。それはいわば、国から金を盗むことに等しい。……民主党の政策はそうだった。自民党も実質的には同じだ。)
( ※ 本項の案は、そうではない。「農民が国から永久に金をもらえる」という貴族待遇は認められない。もらえるとしても、一代限りとする。……そもそも、農民の土地は、農地改革で国からタダ同然でもらった土地だ。農民は、がめつすぎるんだよ。「先祖代々の土地」なんて言う農民もいるが、嘘こけ。農地改革で国からタダ同然でもらった土地なのに。)