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トランプ大統領が金融緩和の方針を打ち出した。
かねて利下げが持論だったが、このたび過剰な利下げ論者を中央銀行( FRB )の理事に据えることを決めた。
トランプ米大統領が22日、自らと親しい保守系エコノミストのスティーブン・ムーア氏を米連邦準備制度理事会(FRB)理事に指名する意向を表明した。利上げ停止にかじを切ったばかりのFRBに対し、さらに利下げへと踏み込むよう圧力を強めている。2020年の大統領選を見据え、景気を刺激する金融政策を進めさせようとする狙いだ。
トランプ氏はムーア氏らの提言を受け、好況期なのに大規模減税で「アクセル」をふかせる政策を実施。米経済は高成長を続けたが、その結果、財政赤字と貿易赤字の「双子の赤字」が悪化している。
一方、FRBは 08年のリーマン・ショック後に進めた大規模な金融緩和からの「正常化」を進め、米景気の過熱を防ごうと利上げを続けていた。しかしトランプ氏は昨年、利上げに「狂っている」などと批判を重ね、昨年末にはパウエル議長の解任観測まで浮上。それでもムーア氏は「まだFRBは引き締め過ぎだ」と語っていた。
( → トランプ氏、自分に近い「利下げ派」指名 FRB理事に:朝日新聞 )
FRBの議長はパウエルなので、理事の一人が緩和派になったからといって、ただちに大転換が起こるわけではないのだが、それでもトランプのこの方針には注目したい。
というのは、次のことがあるからだ。
「リーマンショックという戦後最大級の大惨事が起こった原因は、過剰な金融緩和だった」
このことは、簡単に図式で言うと、こうなる。
過剰な金融緩和 → (金融工学・サブプライムローン) → 住宅バブル → バブル破裂 → リーマンショック
米国は金融緩和の時代に、長い好況を謳歌した。しかしそれについては、その時点で批判されていた。
「この好況は、過剰感金融緩和によるバブルである。住宅バブルだ。住宅価格が異常に高騰している。このような住宅バブルは、いつか破裂する。そのときバブル破裂による転落が起こる」
こういうふうに「バブルだ」と指摘して「将来のバブル破裂」を予告していた。そうしたのは、クルーグマンと私だ。この件は、下記項目で詳しく説明した。
→ 予告された米国金融危機 : nando ブログ(2008年10月03日)
リーマンショックは 2008年08月15日。その少し後に、上の記事が書かれたわけだ。(予告の再掲)
別途、経済学的な解説記事も書かれた。
→ 米国の金融危機の理由 1 : nando ブログ( 2008年09月19日 )
→ 米国の金融危機の理由 2 : nando ブログ ( 2009-07-19 )
詳しい説明は、ここで事後的になされた。(予告ではなくて、事後検証。)
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ともあれ、リーマンショックの原因については、はっきりと説明済みである。「過剰な金融緩和によるバブル膨張が原因だった」と。
このことを忘れて、やたらと金融緩和に走るのが、トランプ大統領だ。
なるほど、金融緩和は、やっているときにはとても楽しいし、ハッピーだ。しかしいつか、バブルが破裂して、そのとき一挙に奈落の底に落とされるのである。
そういうことを理解できないのが、愚者というものだ。